開催日 : 平成28年5月14日 (土) 午後18時〜 (予定)

場所 : 福島県相馬市菊地蔵 (フレスコキクチ本店敷地内)
入場料無料

【ポレポレ方式復興応援ライブin SOMA CITY開催について】

 東日本大震災、東京電力福島第一原子力発電所事故から5年が経過します。僕自身は、幸いにして地震や津波などの直接的な被害があまりなく(と言うと、東京電力福島第一原子力発電所事故が収束していないという部分では嘘になるかもしれませんが)、南相馬市に住み続け、仕事も震災前の仕事を続けています。この間、全国の沢山の方から暖かい応援を受けていました。特に、震災後にできたプロジェクト、MY LIFE IS MY MESSAGE.を通しての全国の皆さまからの応援は、原子力発電所事故という、いつ収束するのかも分からない化け物に立ち向かう大きな支えになっていました。

 ある時、プロジェクトの収支報告書をつくるために通帳を記帳すると「スモールロッキンタイム カ」という名前を見つけました。「カ」って何だ?株式会社か?と検索をすると、それが広島市在住の「カゼアシ」という2人組が、広島で主催している「スモール・ロッキン・タイム」という名前のイベントであることが判明しました。しかも出演者が500円を払い3曲歌うというポレポレ方式を採用し、そこで集まったお金をプロジェクトに寄付をして頂いたものでした。カゼアシは、福山市にあるポレポレで行われている東日本復興応援ライブにも参加しており、ある時のブログで「ポレポレのユウさんと、来年は相馬に行きたい、という話をした。」という一文を見つけました。

 現地に住む自分にとっては、いつものみなれた景色であっても、遠くに住む方にとってはテレビやインターネット、新聞といった媒体を通してしか知ることができない世界です。想像力には限界があるかもしれません。直接現地に来るといっても、仕事もあるだろうし、ましてや交通の便も決していい訳ではありません。そもそも、震災から数カ月を経過した頃から、現地の情報は震災直後に比べ、報道されることも減っていました。

 そして僕の中に一つの疑問が出てきました。こういう状況で復興応援ライブのような活動を継続すればするほど、もしかすると「何かをしたい」「何かをしなくては」という思いを持っていても、「このまま活動を続けることが本当に正しいことなのか」という疑問を持ち、その気持ちが強ければ強いほど、迷いが大きくなるのではないかというものです。応援をしてもらっている自分が言うのもおかしいのですが、現地を見て、現地の人と話すことで、もしかするとその悩み、迷いが解決され、モチベーションも変わるのではないかなと。

 2013年2月、自分が住む街の未来がどうなるのか、何かを求めて広島、そして福山にあるポレポレを訪れたことがありました。その時に、ポレポレのオーナーであるの手島裕さんにゆっくりお話を聞いて頂いたということもあり、猛烈に彼らを福島に呼びたくなりました。そこで、ポレポレ方式ライブの発案者である裕さん、カゼアシにコンタクトをとったところ、「是非!」ということになり、そこから話は一気に進みました。そしてただ来てもらうだけではなく、福島でポレポレ方式ライブを開催しようということにまで発展。更には、札幌でも同様の活動をしている円山夜想(ノクターン)や石垣島のすけあくろ、そして今もなおライブで募金を集め、東北に来てくれる関西在住の3人組のバンド、モンスターロシモフにも声をかけ、協力を得られることになりました。

 このポレポレ方式ライブの目的は、「遠くで活動をしていた方に現地を見てもらい、直接感じてもらう」ということと同時に、「現地の人に、震災からこれだけの時間が過ぎた今でも現地の事を思ってくれる人がいることを知ってもらいたい」という、それぞれの気持ちを還流させることです。そして、何よりも音楽を通して全国のみんなが楽しめる時間を共有したいという思いがあります。

【参加方法】

【ポレポレ、ポレポレ方式ライブ】

 広島県福山市にある『Boogie Man’s Cafe POLE POLE』は、今年の3月で30周年を迎えるカフェで、クレオールミュージックで有名なハイチ共和国で生産された最高のコーヒー豆『カフェ:クレオール』が楽しめる珍しいカフェであり、画廊でもあり、ライブハウスでもあり、エスニックレストランでもあり、バーでもあり、そして音楽好きが集まるお店です。  POLE POLEは、2011年3月11日に発生した東日本大震災以降、毎月、『東日本大震災復興応援ライブ』が開催され、2016年2月の開催で60回目を迎えます。このライブが他の復興応援ライブと違うのは、出演者が500円を払い3曲を歌い、観客は無料というところ。回数を重ねる度に人が増え、今でも新しい参加者が出てきます。被災地から遠く離れた街に住んでいる方も「何かしたい」と思っている。でも、何をしていいのか分からない、だから500円を払って好きな歌を歌い、それが支援に繋がるのなら、と人が集まり、ずっと続いています。

 ポレポレで行われている「出演者が500円を払う」というスタイルのライブは、広島市の2人組「カゼアシ」主催の「スモール・ロッキン・タイム」、札幌の円山夜想が主催する「東日本大震災チャリティーライブ500L」、そして遠くは石垣島のすけあくろが主催する「東日本大震災チャリティーライブ」など、各地で同様の方法でライブが行われ、プロジェクトを応援して頂いております。